■■　クアラルンプールの水事情

 

 

水道の蛇口をひねると茶色い水が！その色に、初めてマレーシア来た方は驚かれることでしょう。ＫＬ近郊は特にひどいようです。「１０年前はそのまま飲めたのに、、、」とはローカルの人のぼやきです。以前埋められた水道管の素材はアスベストセメントというもので、古いものではすでに４０年以上たっているため、時間とともにもろく壊れやすくなっています。それが今あちこちで破裂、水漏れを起こして交換されています。破裂や交換の時に周りの地面の土が水にまじってしまうため、あんなにも水が茶色いのだそうです。（コンドなどでは建物内のタンクやパイプが原因の場合もあるそうです）

水道供給会社の説明では、ＫＬとランゴール地域すべての水道管を交換するにはまだ１５〜２０年かかるのでは、とのことでした。すべての交換が終われば蛇口をひねった水がそのまま飲めるようになるそうなんですが、、、、。それまでは各家庭で浄水器、フィルターなどを設置して自衛するより他ないようです。

物価の安いマレーシアですが、お水にはかなりお金がかかることを覚悟しておいたほうがいいと思います。（ＰＪの水道供給会社近辺のコンドでは水がきれいでフィルターなしでＯＫなところもあるそうですから、水の汚れが気になる方はそういったところを選んで住むといいのではないでしょうか。またモントキアラなどではコンドの建物にフィルターが設置されているところもあります。）

 

 　

■■　水の汚れ対策

 

 

クアラルンプールの大きなショッピングセンターに行ってみると、浄水器などを販売する専門店が必ず入っています。それほどクアラルンプールでは水道にフィルターや浄水器をつけることが一般的に行われています。

さまざまなタイプのものがありますが、一番大きくて多量に水をきれいにすることができるのが、ロケットタイプのものです。２メーター近い高さのロケットのような形をした大きなタンクの中に砂や石がびっしり入っていて、水はその中を通ることできれいになって出てきます。中の砂が汚れたら水を逆流して中の清掃を行います。これはとっても有効だそうで、最近はバンガローやリンクハウスなどでよく見かけられるようになってきています。（写真１）

残念ながらコンドミニアムではマネージメントに設置を許してもらえない場合もあるそうです。何せサイズが大きいので、みんながみんな設置したらスペースが足りなくなってしまいます。その場合は仕方がないので、水道管に取り付ける３０センチ程度の大きさのものを取り付けます。（写真２）こちらは中に交換可能なフィルターを入れますが、すぐに真っ茶色になってしまいます。定期的に交換が必要です。交換するには、まず水道の元栓を止めてから、一旦家の中に戻り蛇口を開きます。その後ボタンを押し中の水を抜いてからフィルターを新しいものに取り替えます。フィルターは何ミクロンという単位で目の細かさが表示されていますが、細かいほど水をきれいにする能力が高く、お値段のほうも高くなります。

外につけたフィルターだけではまだ水はきれいになっていません。飲用にはもう一つ浄水器を使ったほうがいいと思います。我が家では壁に取り付けるタイプの浄水器（写真３）を使っていますが、念のため一度沸かしてから飲むことにしています。

また、洗濯をしたときに洗濯物が茶色に染まってしまうという被害を受けた経験を持つ方も結構いらっしゃるようです。水道管とは別に洗濯機の近くにもフィルターを取り付けたほうが安心かもしれません。

沸かしたりさましたりが面倒な方は水の宅配も利用できます。ミネラルウオーターMineral water、蒸留水Distilled water、フィルター処理をした水Filtered water（ミネラルウオーターより安価）のペットボトルを配達してくれるお店もありますが、最近は冷たい水と熱いお湯がでてくるディスペンサー（写真４）が人気です。

大きなガラス瓶に入った水は一本８〜１５ＲＭ程度でディスペンサーの上にさかさまに置いて使います。ディスペンサーは購入もできますが、たとえば１００本とかある程度の数をまとめて注文すると無料でもらえたりレンタルできたりします。もちろん１００本全部一度に配達されてしまっては家の中に置き場所がなくなりますから、電話をかけてその都度３本とか５本とかずつ長期にわたって配達をしてもらうことになります。

街中では水の自動販売機（写真５）もよく見かけます。コンドミニアム内にこの機械を設置しているところもあります。容器を持って水を買いに行きます。

最近出てきたサービスでは温水冷水の出るおしゃれな浄水器レンタルに毎月のフィルター交換サービスがついて月１００ＲＭというのもあるそうで、モントキアラなどではそういったサービスを利用している方も増えてきているそうです。

水の自動販売機（５）

中に砂や石が入っている

のが

見えます（１）

このタイプはコンドミニアムでも取り付け可能です（２）

温水冷水の出るディスペンサー　上に乗っている水は配達してもらえます（４）

壁に取り付けるタイﾌﾟの浄水器

キッチンで使用中（３）

■■　おしり洗浄器　

 

 

ウオシュレットで有名なＴＯＴＯもマレーシアにお店を持っています。ふたが静かに下りてくるもの、パタンと閉まるものでお値段のほうが７２０ＲＭと４５０ＲＭと変わってくるそうです。取り付け作業費は６０ＲＭ〜２００ＲＭ。ただ最近タイから割安のおしり洗浄器が輸入販売されるようになりました。ＲＡＩＮＹ　ＢＩＤＥＴといういう製品です。電話、メールで注文すると家に郵送されてきます。料金は送料込みで１８５ＲＭだそうです。

我が家でも注文して、夫が自分で取り付けをしてみましたが、それほど難しくはないそうです。マレーシアでの注文受付はドリアンナビの疋田さんという方が担当しています。

電話０１７−６９０−３８５３　メール　my@bidethai.com ホームページは　http://www.bidethai.com/my

日本のように便座が暖かくなったり、匂いを消したり、温水が出たりという高性能ではありませんが、年中暖かいマレーシアは水で十分！安くて使い勝手がシンプルなのが一番という方にはおすすめです。

 

その他にＴＯＴＯ　ＰＡＮＡＳＯＭＩＣ　ＩＮＡＸ　といった大手メーカーさんからもおしり洗浄機が販売されています。性能的にはいろいろと便利な機能が付いているようです。これらは日系の情報誌に宣伝が掲載されています。　韓国のものも入ってきているそうで、価格的には日本の会社のものより若干お安いということでした。

取りつけ可能かどうかは便座のサイズや形によるそうで、無理な場合は便座ごと交換というケースもあるようです。詳しいことはそれぞれの会社にお尋ねください。

 

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